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招福万来!
縁起の良い生き物たち
― 2024年の干支「龍」と
幸福を呼ぶ生物たち ―

2024年は辰年。十二支の5番目の干支である辰=龍は十二支の中で唯一、実在しない空想上の生き物ですが、古来、縁起の良い生き物として人々に大切にされてきました。なぜ、龍は縁起が良いと考えられるようになったのでしょうか?龍以外の「縁起が良い」とされる生き物たちも併せてご紹介します。

今年の干支 龍はどんな生き物?

空想上の生き物であるにもかかわらず、龍にまつわる伝説は世界各地に残っており、神話や物語にもよく登場します。その姿については地域差があるものの、概ね爬虫類のようなウロコに覆われた長い体、鋭い目つきの恐ろしい顔、それに短い手足を組み合わせて描かれています。龍の性格や役割も地域によって異なり、例えば西洋では龍(ドラゴン)は凶暴な悪の化身として恐れられ、神々や英雄に退治される様子を描いた神話や物語が多くみられます。一方、インド文化圏の龍(ナーガ)は天候を司り、恵みの雨を降らせる神として崇められています。中国でも龍は雲を呼んで雨を降らせ、荒れる海を鎮める力をもつ水の神であり、麒麟(きりん)・亀・鳳凰(ほうおう)と並ぶ「四霊(しれい)」=幸福を呼ぶ生き物として大切にされてきました。中国から朝鮮半島を経て日本に龍が伝わったのは、約1600年前の古墳時代のこと。以来、雨や水を司る「竜神」や「水神」として各地に祀られ、大切にされてきました。


東洋では恵みの雨を降らせる神として、もしくは幸福を呼ぶ生き物として大切にされてきた龍。一方で西洋では悪の化身・ドラゴンとして神話や伝説に多く登場する。

なぜ、龍は縁起が良いの?

龍=縁起が良いと考えられるようになったのは、空に昇って自由に飛び回る龍の姿が、生命力や運気上昇の象徴とされたからです。滝を登った鯉が龍になったという伝説から、龍は出世運・仕事運上昇をもたらすとも考えられてきました。また、天高く上昇する龍のイメージがあるからか、日本の証券界では辰年は株価上昇が期待できるとされています。相場格言で「辰巳(たつみ)天井、午(うま)しり下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)は笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)はつまずき、寅(とら)千里を走り、卯(うさぎ)は跳ねる」と言われており、辰年と巳年は「辰巳天井」、つまり株価が天井になりやすく景気が良くなると考えられています。
 もちろん相場格言に科学的な根拠はありませんが、天高く昇るたくましい龍にあやかって、2024年が輝かしい飛躍の1年となることを期待したいですね!

龍以外にも!
縁起が良い生き物を探そう

日本には龍以外にも、「縁起が良い」とされる生き物がたくさんいます。身近な生き物に関する言い伝えを調べてみると面白い発見があるかもしれません。ここでは、縁起の良いエピソードをもつ生き物たちの一部をご紹介しましょう。

このほかにも、猿(悪いことが去る)、狸(他に抜きんでる)、馬(うまくいく)といった語呂合わせで縁起が良いとされている生き物も。もちろん、いずれも科学的な根拠はありませんが、お気に入りの生き物のアイテムを身近に置いておくと心が落ち着き、明るく前向きな気持ちになれそうですね。縁起の良い生き物たちにパワーをもらって、2024年をより良い1年にしていきましょう!

参考文献:えんぎがいい/雨宮尚子著・白泉社
販売元:GINZA TANAKA(ギンザタナカ)
※掲載商品は原寸大ではありません。